お知らせ

第2回 今後のポリシーとThe BEAR

2022年10月30日

珈琲カドを知っている皆様へ

コーヒー以外のことです。こちらは本当にやることがない暇な方のみごらんください。

記念すべき前回1回目は食事のアーカイブを発信していきますとかなんとか言いましたが、どーせSNSでもない自分たちのホームページなんぞ
だれも観ていないだろうと、好きなことを発信していくことにしました。

元々のきっかけは久保田がたまたま観ていた、The BEARというシカゴのさびれたサンドイッチ屋を主人公が自殺した兄の代わりに立て直すという一見するとドラマっぽいドラマの内容なのですが、本当に描写がリアル。背景にはレストランハラスメントで潰れて向精神薬を常備しながら
仕事している姿や、夢にも職場が出てきて夜中に起きたり、疲れ果ててソファーでそのまま寝落ちしたり、飲食業のあるあるを全て詰め込んだ
アソートBOXのようなドラマです。

僕自身、以前ミシュランで星がついた店にレストランサービスとして働きましたが、最後は自分が使いもしない、まな板の漂白作業にケチを付けられ、これはあなたの仕事じゃないのか?とだいぶ年上のシェフにブチギレて飛び出しそのまま退職した経験があります。20代の頃は理不尽にビンタを振るわれた事も実はあります。

正直、あの当時は神経をすり減らして仕事をしていました。先輩や上司等、飲食業に従事する人々がなにか精神的に欠落している姿を何回も見てきました。何も変えない変わらない産業構造、辟易していた気もします。

今でこそ久保田と仕事をしている以上、同じ道は踏まないようにどこか手を抜いて一つにこだわりを持ちすぎないように心がけています。
自分たちのメンタルヘルスの為です。日々のロールをこなして、それで及第点と考えなければこの仕事を続けることができないとお互いが知らないうちに学んでいると感じます。

前置きが長くなりました。私自身こんな屈折したキャリアを積んでいながら珈琲カドを運営していると、産業障壁が低いこの業界ならではというか、ニュートラルというかそのような考えの方々と話す機会が多少なりともあります。

あくまで同業者の方々に私達たちはオペレーションに関してはオープンですし、すぐに真似できるものではないと思います。

しかしながら、カフェなり喫茶店なり一つのことを上手になるために努力したことに対して、
初めて来店したにも関わらずハンドドリップの動画を撮影する方や、あまりにも簡単に情報を得ようとされている方
そしてその後は一切いらっしゃらない方が最近増えたのも事実です。(正直そのような方はすぐに気づきます。)

はたから見れば、特に日常的なコーヒーを提供している珈琲カドの味わいは侮れば侮れる味です。
僕自身、雑味のない味わいにお湯コーヒーと揶揄することは多々あります。
しかしながら、その後に続く長い余韻を一朝一夕に表現できることではないことを、仮にお店を開業する予定やプロのバリスタを目指す方々は
いい加減気づくべきかと思います。

そして、どのコーヒー屋もそれがどのようなストーリーを持ってそれぞれの味にたどり着いたかを考えれば、お店に対するリスペクトは変わっていくのではないのかと思います。

別業界出身の私が生意気言いました。すみません。
今後は上級者向けのセミナーを行っていく予定です。今後とも何卒よろしくお願い致します。